2018年の秋頃に「日本の携帯電話が高い!」ってニュースがありました。
僕は2012年頃にソフトバンクから格安SIMのOCN モバイル ONEに乗り換えました。
当時は格安SIMは少数派でしたね。最近だと多くの人が格安SIMを利用してるんじゃないかと思って、「三大キャリアのことをニュースにしてもどうなんだろう?」と感じてました。
少し調べたんですが、格安SIMって全然普及してないんですね。今でも少数派です。
今回は、僕が格安SIMに乗り換えたときの実体験から、どれくらい料金が安くなるのかや、乗り換えるときの注意点を紹介します。
年約5万円も安くなったので乗換えをおすすめします。
三大キャリアと格安SIMのシェア状況
2018年の9月に総務省が公表した「電気通信サービスに係る内外価格差調査」の中で日本の携帯電話が他都市に比べて高いことが分かりました。ニュースにもなり、政府としても利用料金を4割程度下げる方針を示しましたよね。
3大キャリアが高いだけで、今ならMVNO事業者の格安SIMに乗り換えてる人も多いから、本当にそうなんだろうかと少し調べました。
格安SIMって全然普及してないんですね。
総務省の最新データ(電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表[2018年9月末])だと11.0%しか格安SIMを使っていません。
移動系通信のシェア
- NTTドコモ:38.5%
- KDDIグループ(au):27.5%
- ソフトバンクグループ:23.0%
- 格安SIM(MVNO事業者):11.0%
上記のシェアは総務省の最新データ(電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表[2018年9月末])の数値を引用しています。
半分くらいは乗り換えてるんじゃないかと思ってたんですが、格安SIMはたった1割なんですね。
残りの約9割を三大キャリアが分け合っています。
個人的には「なんで9割の人が高い料金を支払ってるの?」と謎に思ってしまいます。
3大キャリアの利用料金の目安
3大キャリアの利用料金は、とても複雑です。
家族割り、端末代を割引き、ポイント付与で端末購入代に充てるなど、元々の利用料金がとても高いのですが、そこから数多くの割り引きがあるので、実際にいくらかかるのかが分かりません。
特に家族構成によって大きく料金が違うので、僕の例と周囲の人の例で挙げてみます。
独身で独りで契約の場合
僕は格安SIMに乗り換える前はソフトバンクでした。当時はiphoneを使ってました。
独身で独りで契約している場合が一番利用料金が高いと思います。
- 端末代が無い場合の例:月5,000円~10,000円
- 端末代がある場合の例:月7,000円~12,000円
僕の場合は最低料金のプランでオプションも全くつけなかったので、月5千円台でしたね。電話をかけると料金が上がるプランでしたが、電話はほとんど使わない仕事と生活でした。電話をよく使ったときだけ7千円くらいになった気がします。
頻繁に電話をかける人だと高額のプランで1万円半ば~2万円の方もいると思います。
家族で契約している場合
3大キャリアは家族で契約するとかなり安くなります。
主契約者は上記の独身の場合と同じ金額で、家族が格安で追加できたりします。キャリアによって料金体系が異なりますが、独りで契約するよりもお得になります。
- 端末代が無い場合の例:月5,000円~10,000円+約2,000円×家族人数
- 例:主契約者7,000円、他の家族2人の場合:8,000円+2,000円×2人=12,000円=一人当たり4,000円
これくらいだと思います。
端末代がある場合はさらに加算されますが、端末の料金で大きく変わってしまうので割愛します。
格安SIMの利用料金の目安
格安SIMの利用料金はシンプルです。端末とのセット料金だと少し複雑になりますが、基本的には月額利用料金と端末月賦代が明確に提示されます。
格安SIMを提供している会社はMVNO事業者と呼ばれ、たくさんの事業者がありますが、だいたい以下のような料金です。
- 月額利用料金:1,600円~2,500円
- 端末月賦代:1,000円~3,000円
- 例えば24,000円の端末を24ヶ月で支払う場合は月1,000円
三大キャリアと比較すると1/3~1/4くらいの料金で利用できます。
実際にどれくらい安くなるのか
元々料金の安い僕の場合で比較してみます。僕はソフトバンクからOCN モバイル ONEに乗り換えました。
- ソフトバンク:月5千円台=年6-7万円以上=2年12-14万円以上
- 格安SIM(OCN):月1,600円=年19,200円=2年38,400円
1年で約5万円、2年で約10万円も違います。笑ってしまうくらい料金が違います。
僕の場合は格安SIMに乗り換えたときに端末も購入しましたが、3万円弱でした。最初の1年も経たずに端末代が回収できています。
実は違約金を支払ってソフトバンクを解約しました。2万円くらいだったと思います。それでも端末代と違約金を併せた5万円が1年で回収できています。
新しい端末を手に入れたのに今までと同じ料金でホクホクしてましたね(笑)。さらに2年目以降は劇的に安くなります。
元々料金が安い僕の場合でこの違いがあります。月に1万円くらいかかっている人は僕の2倍の差が出ます。
格安SIMって大丈夫?
「料金が安くなるのは理解できたけど、格安SIMって本当に大丈夫なの?」と不安に感じている方もいると思います。
ネーミングが「格安」SIMなので怪しさ満点ですよね(笑)。
皆さんが不安に思っている点について実際に使用した感想をお伝えします。
格安SIMって通信品質が悪いんじゃないの?
格安SIMは三大キャリアの通信インフラを間借りしているだけなので、通信品質は三大キャリアと全く同じです。
電気やガスの自由化と似たようなものです。例えば東京電力のエリアに住んでいても他の電力会社と契約することが出来ます。東京ガスなどの電気と関係ない会社とも契約できます。東京ガスが電柱や電線を建設するのではなく、既に設置されている東京電力のインフラを利用して電気を提供するだけです。
携帯電話の場合も既に設置されている三大キャリアの通信インフラを格安SIMの事業者が借りるだけなので、通信品質は大元のキャリアと全く同じです。
「格安SIMだから郊外に行くとつながらない」なんてことはありません。
格安SIMって遅いんじゃないの?
先ほど通信品質が三大キャリアと同じだと説明した通り、通信速度も三大キャリアと同じです。
3大キャリアと同様に契約プランによって通信制限がかかります。
例えば月5GBまでは最大速度で、契約容量を超えると低速通信に切り替わる制限があります。三大キャリアでも同じなので、格安SIMが劣っている訳ではありません。
三大キャリアだと超過分を課金する契約もあります。格安SIMは課金せずに低速に切り替わるだけの方式が多いですね。
月2GB~3GBが最低料金で利用できる容量の事業者が多いです。これは事業者のプランによって容量と料金が変わります。
スマホなどのモバイル端末と基地局までは完全に三大キャリアと同じですが、1点だけMVNO事業者の都合で速度に影響する部分があります。
MVNO事業者もユーザ数に見合った回線速度にしているので、それほど気にしなくてもいいと思います。
個人的な体感では自宅のADSL回線のほうが遅いです。
格安SIMって倒産しないの?
倒産してしまったら急に携帯電話が利用できなくなって困ってしまいます。
どの企業でも倒産するリスクはあります。三大キャリアなら倒産のリスクはかなり低いですね。
格安SIMの会社でも大手企業が運営しているものがあります。
例えば、以下のような事業者です。
- OCN モバイル ONE:NTTコミュニケーションズが運営(NTTグループ)
- UQ mobile:UQコミュニケーションズが運営(KDDI、京セラグループ=au)
- Y!mobile:ソフトバンクが運営
- 楽天モバイル:楽天が運営
- U-mobile:U-NEXTが運営(USENグループ)
このような大手であれば倒産のリスクはほとんどありません。万が一事業の見直しがあったとしても救済措置をしないとグループ会社のブランドに傷がつきます。
三大キャリア自体が倒産する可能性もありますが、その場合は格安SIMとは関係なく三大キャリアの携帯電話も使えなくなります。
サポートは大丈夫?
サポート自体は問題ありません。特に先ほどの大手が運営している事業者だと問題ないと思います。
注意するところは、サポートは全てネットか電話対応です。
三大キャリアのように街の中に実店舗はありません。実店舗をなくすことで格安を実現しています。いつも実店舗でサポートを受けている方は格安SIMだと不便に感じるかもしれません。
皆さん、実店舗って利用されていますか?
三大キャリアと契約しているときでも僕はほとんど利用していませんでした。機種変更のときだけでしたね。サポートで利用したことは一度もありません。
皆さん、ネット通販に慣れていると思うので、実店舗が無くてもあまり困らないんじゃないでしょうか。
電話番号は変わるの?
格安SIMもMNP(携帯電話番号ポータビリティ)が利用できます。MNPを利用すれば今まで使用していた携帯電話番号をそのまま格安SIMでも使用できます。
僕もMNPで同じ電話番号を使っています。
現在利用しているキャリアにMNPを申し込めば、識別番号を発行してもらえるので、乗り換え先の事業者に識別番号を伝えるだけです。MNPは以下の記事で紹介しています。
1点注意があります。
今までの携帯電話キャリアのメールアドレスは使えなくなります。解約するので当然ですね。
使い慣れたメアドが使えないのは不便なのですが、最近はメール使われてますか?
ほとんどの方はLINEなどのSNSを連絡手段にしているんじゃないでしょうか。LINEなどのSNSはキャリアに固定されないので、格安SIMに乗り換えても同じアカウントが使えます。わざわざ連絡先変更の通知をする必要もありません。
携帯電話やスマホは新しくしないといけないの?
現在使用している携帯電話やスマホはそのまま使い続けることができます。
ただし、SIMフリーに対応していない端末の場合は以下の作業が必要です。
- 現在のキャリアに持っていってSIMフリーにしてもらう
- このとき手数料がかかることが多い
古い端末だとSIMフリーになっていない可能性があります。
最近の三大キャリアの動向はよく分からないのですが、SIMフリーでないキャリア縛りの端末を販売することは禁止されたはずなので、古い端末だとSIMフリーでない可能性があります。
3大キャリアは未だにSIMロックで販売してます。SIMフリーだと顧客が流出するのを恐れてるんでしょうね。SIMロック解除が法律で義務化されたので、SIMロックからSIMフリーにできます。
SIMフリーの端末だと海外旅行に行ったときに便利です。現地のSIMを安く購入して使用することができるので、SIMフリーでない端末はSIMフリーにしておくことをおすすめします。
SIMロック解除については以下の記事で紹介しています。
OCNモバイルONEの使い勝手
僕はOCN モバイル ONEに乗り換えました。理由は以下です。
- NTTコミュニケーションズが運営しているので、安心感がある
- 一番安い料金が1600円と他の事業者と比べて最低価格帯だった
一番安いプランの1日当たりの利用容量が決まっている「1日110MB」のプランを選んだのですが、これが結構気に入ってます。多くの事業者は月3GBのような1ヶ月当たりの利用容量制限のプランになっています。
OCN モバイル ONEでも月3GBのようなプランもありますが、1日当たりで容量を制限しているプランはOCN モバイル ONEくらいしかないと思います。
例えば通勤中にWEBや漫画サイトなんかを閲覧していると利用制限に引っかかることがあります。利用制限を越えても低速で通信はできるので、多少速度が遅いと感じますが、WEBを見続けることはできます。
翌日になると速度が回復するんです。そういう契約なので当たり前なんですが。
1ヶ月当たりの利用制限だと月の半ばで利用制限に引っかかると、残り半月は低速のままです。
1日110MBなので30日なら3.3GBです。
1ヶ月3GBで契約するよりも、1日110MBで契約したほうが使いやすいと思います。
まとめ
以上、まだまだ利用者の少ない格安SIMですが、圧倒的に利用料金が安いので、利用されることをおすすめします。
元々利用料金が少なかった僕でも月5千円台が1600円になりました。1年で約5万円、2年で約10万円も安くなっています。
僕はOCNモバイルONEに乗り換えました。一日当たりの利用用量が決まっているプランで、この一日利用制限の使い勝手を気に入っています。
以下の記事で格安SIM8社の利用料金を比較しました。OCN モバイル ONEとBIGLOBEモバイル、楽天モバイルがおすすめです。
OCN モバイル ONEは頻繁に端末セールをしています。最新セール情報は以下の記事で紹介しています。なんと1円の機種もあります!
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