お役立ち情報
事業を始めてから最初の確定申告って分からないことが多いですよね。
実店舗の販売業や飲食業のように最初から規模の大きな事業だと税理士さんを雇えばいいんですが、ブログのようにインターネット関連だと最初は収入が無いので税理士さんなんて雇えません。
ほぼ収入が無いのに税理士さんに頼む費用が捻出できない場合、自分で確定申告を行うことになります。
確定申告で重要なのは収支が分かる「帳簿」(会計)です。
今回は小規模事業で白色申告を自分で行う方に向けて、帳簿のつけ方を紹介します。エクセルのテンプレートもダウンロードできます。(簡易簿記が認められている青色申告10万円控除にも使用できます)
白色申告と青色申告
個人で事業を行う場合、確定申告が必要です。毎年2月中旬から3月中旬に税務署へ申告します。
確定申告には白色申告と青色申告があります。
青色申告
青色申告のほうが特例が多いので節税には有利です。
その代わり、しっかりとした会計処理が必要です。自分でエクセルの表を作って会計処理するのは難しいです。税理士さんに頼むか、会計ソフトを使って会計処理している方が多いと思います。
また、青色申告承認申請を前年度までに出しておかないと青色申告自体を受け付けてもらえません。開業届も必要です。
→ 個人事業の開業届の出し方 -今年度分を青色申告するなら3/15までに提出-
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白色申告
白色申告は青色申告より簡便な会計処理で申告することが出来ます。簡易的な帳簿が認められており、エクセルなどで自分で作ることも難しくありません。
事業を始めたばかりの方や事業規模が小さい場合に適しており、手間をかけずに申告できます。
青色申告は開業届や青色申告承認申請を事前に行わないと受け付けてもらえませんが、白色申告は事前申請は不要です。事業を始めた年度は白色申告になってしまいます。
白色申告と青色申告の違いについては以下の記事で紹介しています。
白色申告の帳簿
確定申告は所得を算出して、その所得に対する税金を算出し納税するものです。
所得を算出するためには、収入と支出から収支を出して所得とします。収支を管理するためには帳簿が必要となり、帳簿をつけることが義務付けられています。
「先月は3万円くらい使ったな。今月の売り上げは4万円だったっけ?うーん、1万円の利益かな?最終的に1万円の利益にしよう!」のような曖昧な内容で確定申告はできません。
帳簿をつけると言っても白色申告の場合、個人が自分で帳簿を作成できるように簡易的な帳簿である「単式簿記」で申告できます。
簿記の種類については以下の記事で紹介しています。
単式簿記のつけ方
単式簿記は収支のみに着目した簿記です。
「いつ、何を、なんのために、買った(支払った)/売った(収入を得た)」のかを一覧表にすればいいだけです。
支出と収入の各合計を算出し、収入合計-支出合計=事業所得となります。
事業所得から社会保険料や基礎控除などを差し引いたものに税金が課されます。
少し具体的な例を挙げます。
上の画像では商品Aの仕入れ/売上げと、経費である電話回線代を帳簿(単式簿記)にしたものです。各項目は以下のようになっています。
- 日付:いつ
- 摘要:何を
- 収入:収入を得た
- 仕入れ:仕入れとして支払った(何のために支払ったのか)
- 経費:経費として支払った(何のために支払ったのか)
上の画像では「何のために」が少ないのですが、収入/仕入れ/経費の項目を細分化すれば「何のために」も細かく分かるようになります。特に経費を細分化したほうが分かりやすい帳簿になります。
白色申告の帳簿のサンプル
国税庁のサンプル
国税庁のWEBページでも白色申告用の帳簿のつけ方とサンプルが公開されています。
先ほどの例よりも経費が細分化されています。
エクセルのテンプレート
国税庁のサンプルはPDFファイルなので、エクセルのテンプレートを作成しました。以下のリンクからダウンロードしてください。
国税庁のサンプルの経費の細目に「インターネット関連費」を追加しています。
確定申告時期に慌てて記帳するのではなく、日々記帳する必要があります。最近はオンラインで会計処理できるソフトがあるので、それを利用するのも一つの手です。以下の「やよいの白色/青色申告オンラインだと無料で始めることができますよ。
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記帳の注意点
勘定科目は追加可能
先ほど紹介したサンプルやテンプレートの経費の細目は「勘定科目」に該当します。
インターネットビジネスをしていると「レンタルサーバー代」や「ドメイン取得費用」を支払っている方がいると思います。
「どの勘定科目に該当するの?」と疑問になりますよね。
該当する勘定科目が無い場合は、自分で追加して構いません。国税庁のサンプルも空欄が用意されています。この空欄は「自分で追加してね」という意味です。
僕は「インターネット関連費」を追加しています。レンタルサーバー代やドメイン取得費用、インターネットプロバイダ代をインターネット関連費にしています。
家庭と事業の按分に気をつけて
小規模事業の場合、自宅で事業を行っている方もいると思います。
この場合、家賃や電気代などが家庭用と事業用で分けずに契約して支払っています。
事業分だけを分けて経費にすることを「按分」して経費にすると言います。例えば60㎡の部屋を借りていて、そのうち20㎡だけを事業専用に使用している場合、按分比率=20/60(33%)に按分して経費にすることが出来ます。
この按分比率に注意点があります。
- 明確な根拠で按分比率を求めていること(さきほどの面積などの具体的数値で計算していること)
- 白色申告では約50%以上の按分比率でないと経費として認められない
明確な根拠が必要なのは当たり前ですが、「白色申告では約50%以上」に気をつけてください。先ほどの例の33%では家賃を経費にすることはできません。
まとめ
以上、白色申告の単式簿記の帳簿のつけ方とサンプル・テンプレートを紹介しました。白色申告の単式簿記であれば自分で帳簿をつけられると思います。
経費の注意点に気をつけてください。特に白色申告では約50%以上の按分比率でないと経費として認められません。
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