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まもなく確定申告の時期になります。
令和2年(2020年)分の確定申告及び納税は以下の期間に行います。
皆さんは直接、税務署に行って確定申告を行っていますか?
僕は昨年までは自宅で作成した書類を税務署に持って行ってました。提出のみなのでそこまで混雑しないのですが、平日の昼間に行かないといけませんし、書類をプリンターで印刷するのが面倒なんですよね。
e-Tax(電子申告)だと自宅からデータを送付するだけので、拘束時間もインク代もかかりません。
今回からe-Taxの電子申告に移行しようと思い、まずはID・パスワード方式で始めようと税務署へ届出に行きました。非常に簡単に届出が完了したので「e-Taxに移行したいけど、面倒くさそう。。」と思っている方に向けて、届出の手順などを紹介します。
確定申告の手順の概略
さらっと確定申告の手順について紹介します。
- STEP1帳簿の作成個人事業主など会計処理が必要な場合、日々、帳簿をつけます。会社員が株式譲渡益などを申告する場合は不要です。
- STEP2確定申告書の作成以下のどれかの方法で確定申告書を作成します。
- 国税庁のWEBサイトの確定申告書等作成コーナー(自宅やオフィスかたインターネットアクセスで作成)
- 管轄の税務署の確定申告等作成コーナー(税務署に設置されているPCを利用して作成)
- 民間の確定申告や会計ソフト(自宅やオフィスかたインターネットアクセスで作成)
- 税理士に依頼(税理士の指示に従って必要な書類を用意する。確定申告書の作成は税理士が行う。)
- STEP3確定申告書類の提出以下のどれかの方法で国税庁に作成した確定申告書類を提出します。
- 管轄の税務署に手渡しで提出(作成した確定申告書の印刷が必要)
- 管轄の税務署に郵送(作成した確定申告書の印刷が必要)
- e-Taxでの電子申告(印刷不要)
- 税理士が税務署に提出
本記事ではSTEP3の「確定申告書類の提出-e-Taxでの電子申告」の準備について紹介します。
e-TAXでの電子申告
e-TAXを聞いたことがあるでしょうか?
e-TAXでは作成した確定申告書の電子データのみ提出します。書類を印刷する必要がなく、直接税務署の窓口に行ったり郵送する必要もありません。
確定申告書の作成も国税庁のWEBサイトの確定申告書等作成コーナーで、できるので、作成自体の手間は従来の提出方法でもe-Taxでも変わりません。
1点、大きく違うところがあります。
本人確認方法の違い
従来の提出方法(e-Taxでない)での本人確認方法
従来の提出方法では、確定申告書を提出するときに本人確認書類が必要です。
【参考記事】確定申告書の提出方法、必要な添付書類 -領収書不要、2020年申請から株式配当の支払通知書が不要になった-
本人確認書類は以下のものが必要で、確定申告書と共に提出します。
- 本人確認書類
- マイナンバーカードの写し
- または、通知カードの写し+運転免許証や健康保険証などの写し
e-Tax(電子申告)での本人確認方法
e-Taxでは提出(申告)時に本人確認書類は必要ありません。
その代わり、e-Taxが利用できる人に制限があります。e-Taxを利用するためには以下の方法が必要です。
- マイナンバーカード(通知カードではない)を保有しており、マイナンバーカード内部の電子データにアクセスできる環境がある
- または、ID・パスワード方式の届出を行っている
本人確認書類の提出の代わりに、本人しかアクセスできない認証で電子申告します。そのため、e-Taxを利用するためには事前準備が必要となります。
e-Tax(電子申告)の準備
e-Taxで電子申告しようとすると、従来とは違い、本人確認のための認証ができる環境を整える必要があります。
「マイナンバーカードでの認証」または「ID・パスワード方式での認証」のどちらかを準備しなければいけません。
政府としては全てマイナンバーカードでの認証にしたそうですが、写真を撮ってマイナンバーカードを発行しないといけないので、マイナンバーカードを作っていない人が多いのが実情です。
そのため、マイナンバーカードなしでも認証できるID・パスワード方式を用意しています。
マイナンバーカードでの認証
マイナンバーカードでの認証を行うためには、以下の手順が必要です。
- マイナンバーカードの用意
- ICカードリーダーの準備
- ソフトウェアの準備
- 利用者識別番号の用意
- 電子証明書の登録
いろいろ手順がありますね。「一人でできるかな?」と思った方も多いと思います。
以下の記事でも紹介していますが、オンラインの確定申告・会計ソフトのfreeeが電子申告開始ナビを用意してくれています。サイトにアクセスするとナビゲーション形式で具体的な手順を教えてくれるので、間違わずに電子申告の準備が整うと思います。
マイナンバーカードでの認証を希望する方は以下のサイトを確認してください。無料で利用できます。
ID・パスワード方式での認証
ID・パスワード方式での認証にはマイナンバーカードは必要ありません。
一般的なIDとパスワードを入力するタイプの認証です。
マイナンバーカード自体発行していなくても良いし、ICカードリーダーやリーダー機能つきスマホを持っていなくても認証できます。
ID・パスワード方式であれば、複雑な作業がなく誰でも簡単に電子申告をすることができます。
唯一の問題点は「どうやってID・パスワードを入手するのか」です。
実はとっても簡単です。
必要書類
必要な書類は以下のものです。
- 本人確認書類(運転免許証などの身分証明書)
有ったほうが良い書類
- 確定申告のお知らせ(国税庁から郵送されたもの)
マイナンバーカードや通知カード、住民票などは必要ありません。
基本的には現住所の分かる顔写真つき本人確認書類さえあれば問題ありません。
確定申告のお知らせについて
さきほど有ったほうが良い書類に「確定申告のお知らせ」と紹介しました。具体的には上の画像の通知で、過去に確定申告をした人に国税庁から送付されます。葉書をめくるタイプのものです。
今まで確定申告をしたことがない人は送付されないので、読み飛ばしてください。
「確定申告のお知らせ」が有ったほうが良い人は、既にe-Taxの利用者識別番号を取得している人の場合です。利用者識別番号を既に持っていれば、ID・パスワード方式の申請(入力)がスムーズにできるだけです。
実際にID・パスワード方式の届出の申請を行いましたが、「利用者識別番号を取得しているのに利用者識別番号が分からなくても問題ない」ような印象でした。現住所と氏名で税務署が把握しているようでした。
ID・パスワード方式の届出の手順
さきほど「税務署に行ってID・パスワード方式の届出をしたいと言うだけ」と書きましたが、もう少し説明します。
多少、税務署によって異なるかもしれませんが、今回僕自身が届出を行ったときの状況を紹介します。
- STEP1窓口に直接依頼する申請書が用意されていないので、直接窓口の担当者に「e-TaxのID・パスワード方式の届出をしたい」と伝えます。確定申告の窓口なので、結構混雑します。
- STEP2申請書に記入する窓口担当者が申請書を用意してくれるので、その場で必要事項を記入します。現住所と氏名のみでした。
- STEP3専任担当者を待つ番号札をもらい、呼び出されるまで待ちます。
- STEP4専用PCに入力する専用PCの前に案内されるので、担当者の指示に従って必要事項を入力します。
- 現住所
- 氏名、生年月日
- 職業
- STEP5本人確認本人確認書類を提示して、先ほど入力した内容と合っているかを担当者がその場で確認します。
- STEP6利用者識別番号を入力既に利用者識別番号を持っている場合は、PCに利用者識別番号を入力します。推測となりますが、番号がない場合、ここで利用者識別番号を申請、発行になると思います。利用者識別番号=IDです。
- STEP7パスワードの設定パスワードが分かっている場合、パスワードを入力します。未設定または忘れていた場合、新たにパスワードを設定します。
- STEP8届出完了通知の印刷届出完了通知が印刷されるので、担当者から受け取ります。
これだけです。普通にPC入力ができる人であれば数分で終了します。(窓口の混雑を除く)
届出完了通知は下の画像ようなものです。
以上、e-Taxの利用準備について紹介しました。
e-Taxを利用するためには、マイナンバーカードまたはID・パスワード方式の届出が必要です。
マイナンバーカードでの認証を希望する方は以下のサイトで開始準備をナビゲーションしてくれるので、活用してください。無料で利用できます。
マイナンバーカードではなくID・パスワード方式でe-Taxを利用したい方は、税務署での本人確認とID・パスワード方式の届出が必要です。届出自体はとても簡単です。
e-Taxの準備ができれば、国税庁のWEBサイトの確定申告書等作成コーナーや民間の確定申告・会計ソフトを利用して、自宅やオフィスから確定申告書の提出ができます。
民間の確定申告・会計ソフトは以下の記事で紹介しています。銀行やクレジットカードの履歴を自動で取り込んだり、スマホでレシートを撮れば、帳簿を作成できるのでとても便利です。無料で始めることができるので、一度試してみてはいかがでしょうか。
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